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BioSkillDXプロジェクトに参加します

  • 執筆者の写真: Ysasa
    Ysasa
  • 10月8日
  • 読了時間: 3分

更新日:10月15日

―ライフサイエンス実験技術の暗黙知を、未来へつなぐ―

このたび、科学技術振興機構(JST)の「ノウハウの効果的な伝承につながる人作業伝達等の研究デジタル基盤技術」プログラムの一環として実施される研究開発課題「BioSkillDX:ライフサイエンス実験作業の暗黙知獲得と作業支援」(研究代表者:東京大学 生産技術研究所 佐藤洋一教授)に、東京科学大学所属の研究分担者 (笹川洋平→難治疾患研究所ゲノム機能情報分野) として参加することになりました。


研究開発の概要

JSTプログラム概要ページにあるように、本研究開発ではライフイフサイエンス分野の研究開発の現場における実験作業のノウハウの効率的な蓄積と伝承に貢献することを目指し、大規模ライフサイエンス実験作業データセットの構築と、実験作業に関する暗黙知獲得のためのAI技術の開発を行います。


技術者としての立場から

これまで私は、ライフサイエンス分野の実験現場で、新しい実験技術の開発と、それを担う技術者の育成に取り組んできました。これらの活動は、実験技術開発や応用研究に加え、私にとってライフワークとして続けてきたものです。

本研究開発課題では、その経験をもとに、実験作業に関する多様なデータの収集と整理に加えて、実験技術開発者・熟練者としての知見に基づいた解釈や分析を担います。

この取り組みは、もちろん一人で完結するものではありません。複数の研究機関・分野の分担者や参加者が連携しながら、それぞれの専門性を活かして進めていきます。私自身もその一員として、本研究開発課題の推進に尽力していきたいと考えています。

また今後は、データ収集の範囲をさらに広げ、現役の研究者・技術者の方々はもちろん、実験現場から引退される先生方の知見も記録し後世に残す仕組みづくりを進めていきたいと思います。長年のご経験を次世代へとつなぐために、幅広いご支援を賜れれば幸いです。


今後に向けて

現在、BioSkillDXプロジェクトとしての公式ホームページや情報発信の準備を進めています。それと並行して、実験作業データの収集を担うチームを中心に、現場からの発信や活動紹介を積極的に行っていく予定です。

ライフサイエンス実験技術を次世代へとつなぐこの取り組みを、ぜひ見守っていただければ幸いです。また、この分野に関心をお持ちの方や、取り組みに共感いただける方がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒にこの活動を育てていければと思います。今後の連携やご意見なども、気軽にお寄せいただければ幸いです。 2025/10/09 笹川 https://researchmap.jp/ecPDCNRA

関連情報

2025/10/09 東京大学 生産技術研究所、代表機関よりBioSkillDxプロジェクト開始のプレスリリース https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/news/4895/?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter 株式会社 日立製作所よりBioSkillDxプロジェクトへの参画のプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000152541.html


+2025/10/15

プラチナバイオ株式会社、BioSkillDxプロジェクトへの参画のプレスリリース https://www.pt-bio.com/post/2025-10-15

 
 
 

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